最近、特定派遣を始めるにあたっての事務所に関するご質問が多いのでここで、代表的なもののお答えをしておきたいと思います。
一番多い広さに関するものですが、原則として20平米以上だと思っておいてください。特定派遣は、一般派遣と違い許可制ではなく、届出制なので、原則として、資産要件や事務所の要件というのは、本来ございません。
ただ、厚生労働省が作っている「労働者派遣事業を適正に実施するために−許可・更新等手続マニュアル−」を見ていただくと分かるのですが、特定派遣に関して以下のような記述があります。
↓以下、抜粋
特定労働者派遣事業には、一般労働者派遣事業における許可基準に相当する ものはありませんが、法律の趣旨・目的に照らし、適正な労働力の需給調整機能及び 派遣労働者の保護を図るため、当該許可基準に定められている事項(1、2((1)の イのG・H及びロは除く)、3、4((1)、(2)及び(4)は除く)及び6)の遵守が求められています。
↑抜粋ここまで
これだけだと良く分からないかもしれませんが、簡単に言うと、事務所に関しては、一般派遣と同様の基準でできるだけ遵守してくださいということになってます(一般派遣において事務所に関する記述は「4(3)」に書かれているので、上記の除外事項に該当してません)。
では、実際の実務上ではどのように扱われているかというと、20平米未満でも認められています。
ただ、一概に何平米以上あればいいのかという明確な基準はありません。適性に労働者派遣事業が行える状態にあればよいとされています。よく「10平米でもOKですか?」とか「8平米ならどうですか?」とか聞かれますが、規模や間取り等によっても変わってきますので、お答えはできません。ということで、確実に、受理されることを考えるのであれば、20平米以上を確保したほうが無難です。いまある事務所で申請を考えていて、そこが20平米未満であれば、労働局の判断を仰げばよいですが、これから事務所をあらたに借りるのであれば、20平米以上の事務所を借りたほうが良いと思います。
次に、自宅の一室でも可能かどうかですが、一応、可能です。私どもでも過去、何十件と自宅の一室で申請を行い無事受理されております。
ただ、以前に比べて少し厳しくはなっております。以前は、図面の添付だけでOKでしたが、今は業務が行える状態にしたうえで、写真の添付が必要になっています。
きちんと事務所を整備した上で申請するのであれば、自宅の一室でも受理はされます。
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